トランプの勝利を受けて、サンダースが出した声明に共感!

米大統領選、ドナルド・トランプの勝利を受けて、バーニー・サンダースが出した声明に、とても共感しました。

言うまでもないでしょうが、サンダースは、米民主党の大統領候補指名でヒラリー・クリントンに敗れた、バーモント州選出のアメリカ合衆国上院議員です。
サンダースはクリントンに敗れた後、自分の支持者に対しクリントンの支持を訴えました。しかし、それは苦渋の選択であったことは容易に想像できます。
サンダースを熱狂的に支持したのは、既存の政治に対し失望した人たちでした。その意味で、サンダースの支持者はトランプの支持者に重なります。ゆえに、民主党の大統領候補がクリントンに決まったとき、サンダース支持者の多くがトランプ支持に廻りました。
そんな背景もあり、サンダースの立ち位置は、民主党の中でもひじょうに特異なポジションにあったと思います。

それでは、サンダースの声明をお読みください。

【トランプの勝利を受けてサンダースが発した声明(2016年11月9日付)】
没落しつつある中間層は、支配層の経済、支配層の政治、支配層のメディアにひどくうんざりしている。ドナルド・トランプは、この中間層の怒りをうまく利用した。労働時間は長くなり、賃金は引きさげられており、実入りのいい勤め口が中国その他の低賃金国へと移転されていくのを指をくわえて見送り、億万長者たちは連邦所得税をまったく納めず、自分の子供たちに大学教育を受けさせる余裕がないということに、人々はうんざりしている。―最富裕層がますます富を増大させている一方で、こうしたことが生じているのである。
トランプ氏が、この国の勤労家庭の生活を向上させる政策を真摯に追求する程度におうじて、私やほかの進歩派は、彼と共闘する意思がある。〔一方で、〕彼が、人種差別的、性差別的、外国人排斥的、環境破壊的政策を追求する程度におうじて、われわれは全力を挙げて彼と戦うつもりだ。
〈2016年11月10日、佛教大学教授 野﨑敏郎(日本社会史/ドイツ社会史/政策思想史)訳〉

【原文】
Sanders Statement on Trump
“Donald Trump tapped into the anger of a declining middle class that is sick and tired of establishment economics, establishment politics and the establishment media. People are tired of working longer hours for lower wages, of seeing decent paying jobs go to China and other low-wage countries, of billionaires not paying any federal income taxes and of not being able to afford a college education for their kids - all while the very rich become much richer.”

“To the degree that Mr. Trump is serious about pursuing policies that improve the lives of working families in this country, I and other progressives are prepared to work with him. To the degree that he pursues racist, sexist, xenophobic and anti-environment policies, we will vigorously oppose him.”

ほんとうにアメリカ国民のためを思うなら、政敵として敵視し攻撃するのではなく、正しい方向に行動するのであれば共に戦おう、と。
また、これは、国民の選択を尊重するということでもあると思います。
日本の政治家も見習って欲しいと感じました。

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